自然エネルギーに関する最新の話題
このページは、太陽電池発電、風力発電、その他の自然エネルギー関連の最新の話題をトピック的にまとめたものです。
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2002-12-8 市民ファンドが全国で風車建設へ 市民が出資して風力発電を行う全国規模の「自然エネルギー市民ファンド」が7日、東京都内で設立された。市民が出資する風力発電所(市民風車)は昨年9月に北海道で第1号が建設されたが、当面、03年に計画している秋田、青森両県の市民風車建設に向け4億円の出資を募るとのこと。 新ファンドは、北海道で第1号を建設したNPOの「北海道グリーンファンド」、「環境エネルギー政策研究所」が呼びかけ、5都道県の10市民団体が結集して発足した。発電した電力は電力会社に買い取ってもらい、その収益で配当するという。 当初は300万円の出資金でスタート。03年は秋田と青森に風力発電所(1500キロワット、総事業費各3億円)を造るため、1口10万円で出資者を募り、事業費の3分の2の計4億円を市民出資で賄う考え。04年度以降に全国で市民風車を建設する計画とのこと。 昨年9月に北海道浜頓別町で運転を開始した発電所(同1000キロワット、総事業費2億円)は、1口50万円で約280口の市民出資を集め、不足分は金融機関からの借り入れで建設。北海道電力に17年間の契約で買い取ってもらい、配当利回りは年2.5%を見込んでいるという。(市民ファンドの連絡先は03・5366・1808)
真宗大谷派の僧侶グループが26日、東本願寺(京都市下京区)の御影堂(ごえいどう)修復で太陽光発電導入を求める署名を宗派に提出した。宗派は明治期の再建当初の姿に戻す、との基本方針に合わないとして、困難との見通しを示しているという。 「両堂屋根瓦のソーラー化を実現する会」はこの日、環境保護に寄与するために、御影堂と阿弥陀(あみだ)堂に、景観に配慮したソーラー瓦を採用するよう求める僧侶や門信徒ら582人の署名を宗派に手渡した。 大谷派によると、修復の工法などを審議する宗派内の委員会は、専門家の調査や試算などを交えてソーラー化を検討した結果、瓦をガラス製に変更する必要があることが明らかになり、ガラス瓦は、再建当初に復するとの修復の基本方針に合わないことを審議の過程で確認した。 これに対し、大谷派の僧侶グループは御影堂は時代の課題に応じて変わるべきで、今後も広く市民や環境団体に向けて、ソーラー化を提起していくという。 ホンダは22日、同社が開発した燃料電池自動車「FCX」が国土交通大臣認定を受け、12日2日にリース契約で内閣府に納入する、と発表した。 燃料電池自動車の市販は世界初。すでにトヨタ自動車が大臣認定を受け、同じく12月2日に国土交通省など4省庁への納入が決定している。「世界初の市販車」をめぐり激しい先陣争いを展開している。 ホンダの国内でのリース料は毎月80万円で、2〜3年内に日米で30台程度を販売する予定。ちなみにトヨタのリース料は毎月120万円。FCXは4人乗り。モーター出力82馬力で、最高時速155キロ。355キロを連続走行できるという。圧縮水素ガスを燃料とし、空気中の酸素と反応させて発電しモーターを動かす。
トヨタ自動車は18日、燃料電池ハイブリッド車「トヨタFCHV」で国土交通省の大臣認定を取得、12月2日から限定販売すると発表した。 燃料電池車としては初の大臣認定となり、年内には米国でも販売を開始する。 トヨタFCHVはルーフやフェンダー部などにアルミを採用して車両軽量化を図ったほか、エアコンの冷媒に二酸化炭素を使用するなどさまざまな環境対策を施した。トヨタは同車の販売に合わせてサービス部に24時間対応の専用サポート体制を確保したという。 11月17日、福井市で市民共同発電所設置に取り組む「ふくい市民共同発電所を作る会」が中心になり、県内外の共同発電所グループや自然エネルギーに興味を持つ人たちとの交流会が開催された。昨年に続き2回目。今回は、地域の自然エネルギー普及を支援する市民団体の集まり、全国グリーンファンド連絡会との共催。 自然エネルギー推進市民フォーラム(REPP、東京)理事長の都筑建さんが講演。県内外で稼働している共同発電所の現状報告があった。県も、太陽光発電パネル設置の助成制度など支援策を報告した。最後に参加者は、地味な活動をどう市民にPRしていくかや、今後の進め方を話し合った。
シャープ米国現地法人ソーラーシステム事業部門は、2003年1月にテネシー州メンフィスの施設で、同社としては海外で初めて太陽電池の組立を開始すことを明らかにした。
シャープは現在世界最大の太陽電池製造メーカー。
米国における太陽電池の普及は日本やドイツに比べて遅れており、潜在的に巨大なニーズが見込める市場を開拓するため、米国に生産拠点を設置することを検討してきたとのこと。 同社では(米国で)2けたの増収を予想しており、特に電力料金が高く、しかも、太陽エネルギーの活用促進策として、州政府から助成金が交付される、カリフォルニア、ニューヨーク、マサチューセッツの各州での売上げ増を来たいしているとのこと。
2000年から2001年にかけてのカリフォルニア州での電力危機を経て、太陽エネルギーへの需要が一気に高まっている米西部各州では、環境保全につながり再利用可能なエネルギーに関心を高めているという。
関宮町・ハチ高原の拠点施設「町交流促進センター」に、太陽光発電システムが設置されることになった。12日に工事が始まり、今月末には完成予定という。 太陽光発電システムの設置は、県民・事業者の出資などで運営している「ひょうごグリーンエネルギー基金」(神戸市)が、地域のシンボル的な建築物を対象にした「県民発電施設」設置事業の一環として、今年度初めて計画。同町が2000年から10年間の「総合振興計画」で、新エネルギーの調査研究に取り組む方針を打ち出しており、両者の思惑が一致した。 計画では、センターの屋根に縦5メートル、横13メートルの太陽電池を設置。総工費は420万円で、財団法人・新エネルギー財団(NEF)が50%補助、残りを県と同基金が負担する。発電した電力は館内の空調や照明などに使われ、余れば売電して基金に繰り入れるという。 一方、風況調査は、町と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の共同調査として同町吉井地区で実施。年間を通じ、発電に適した風力や風向があるかどうかを調べるとのこと。
京都市は中京区の市庁舎に、雨水を貯蔵して活用するタンクと、太陽光発電設備を設置すると発表した。環境にやさしい自然エネルギー利用の促進と、市民へのアピールが大きな狙いという。
雨水タンクはステンレス製で、本年度内に200リットルサイズ1基と500リットルサイズ4基を設置する。 太陽光発電設備は今年、結成40周年を迎える「京都紫明ライオンズクラブ」から寄付を受ける。発電パネルは36枚で、40ワットの蛍光灯30本分の年間使用電力に相当する約15百キロワットを発電できる。 11月13日に、地下街「ゼスト御池」の吸気口上部に設置する。
雨水タンクを使うことで年間水道代20万円、太陽光発電で年間電気代2万円を節約できる。市では「節約効果というより、環境保全の啓発的効果を狙いたい」としている。
NPO(民間非営利団体)のグリーンエネルギー青森(GEA)は、県内で初めて、全国では二例目となる市民出資型風力発電所「あおもり市民風力発電所」(仮称)を鯵ケ沢町に建設、運営する計画を発表した。
建設するのは出力1,500キロワットの風車1基で、総事業費は3億円強。運営資金にはGEAが11月に青森市に設立する会社組織「市民自然エネルギー」が個人や団体から募る出資金を充てる。GEAは11月から建設に着手、来年3月の運転開始を目指すとのこと。
建設場所は赤石町大和田の民有地約5千平方メートルで、風車は羽根中心軸の高さが約65メートル、羽根の回転半径は35メートル。年間発生電力量約300万キロワットはすべて東北電力に売電する予定である。
総事業費の約2分の1は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が補助し、残りを金融機関の融資と市民自然エネルギーが集めた出資金で賄うとのこと。 GEAは循環型社会の実現と地域の自立を目指して2月に設立、7月にNPOの認証を受けた。市民運営型風力発電所は、NPOの北海道グリーンファンドが2001年9月、国内で初めて北海道浜頓別町に風車一基を建設。同NPOは秋田県天王町にも風車一基を建設する計画で、GEAと同じ来年3月の運転開始を目指しているという。
新日本製鉄は17日、風力発電事業に参入すると発表した。 九州電力に年3千500万キロワット時(約1万世帯の年間消費量に相当)を売電する予定。新日鉄が手がけている風力発電機のタワー(支柱)に加え、発電所の建設工事も請け負い、同事業の拡大を図るとのこと。 総事業費は30億円でこのうち10億円は経済産業省からの助成、20億円は複数の銀行が共同で融資するプロジェクトファイナンスを受け調達する。 主要設備はGEウインドエネルギー社製の発電機10基で、生産能力は定格出力で計1万5000キロワットになるという。
自動車部品を主力とするゼロスポーツ(本社岐阜県各務原市)は、1人乗りの小型電気自動車「ゼロEVエレクシードRS」を開発、来年4月の発売に向け予約の受け付けを始めたと発表した。 スポーティーな外観とスムーズな加速が特徴。一般個人のほか、PRカーとして自治体や企業、テーマパークなどに売り込む。価格は148万円とのこと。 太陽光発電システムを設置する家庭や事業所が、松山市内で急増している。
国の補助金に、市独自の補助金を上乗せしているためで、申請件数は94〜01年度で計757件に上っており、同様の補助制度を実施している全国の中核市8市の中でも、群を抜いているという。 市環境事業推進課によると、国の補助制度だけだった94〜99年度は申請件数が計285件。市が出力4キロワットを上限に同1キロワット当たり15万円の補助制度を整備した00年度は238件、翌01年度は234件に上った。 市の試算では、設置費用約300万円の最大出力4キロワット型を設置した場合、国と市の補助金は100万円で、設置者の当初負担は200万円。これを耐用年数(15年)で割ると、年額約13万3000円だが、電気料金に換算して年間約9万5000円分の発電効果しかないことから、差額の約3万8000円が実質的な赤字となるという。
ホンダは、燃料電池車「FCX」5台をリース販売する契約を米ロサンゼルス市と結んだと発表した。燃料電池車の販売は世界初で、まず1台を年内に納入する。燃料電池車をめぐっては、トヨタ自動車とホンダが7月に相次いで「日米で年内に発売する」と表明していた。 FCXはカナダ・バラード社の燃料電池を搭載し、350気圧の圧縮(水素タンク(156リットル)からの水素を燃料に、356キロの連続走行ができる。最高速度は150キロ。1台当たり1億数千万〜2億円程度と高価なため、リース販売する。 水素の供給方法については、ロサンゼルス市とホンダが共同で今後検討するという。 年内発売についても、トヨタが7月1日に発表したのを受け、ホンダが同月25日に表明。契約ではホンダが世界初になったが、トヨタが納入時期でホンダを抜くことも考えられるとの見方もあるという。
鐘淵化学工業はアモルファスシリコンと薄膜多結晶タイプをハイブリッド化した薄膜太陽電池を建材一体型で市場拡大するため、新たに日東紡績が総発売元となるアルミベースの太陽電池一体型屋根システムへのハイブリッド太陽電池の供給を開始した。 今秋からは売れ筋の平板瓦一体型でも大手ハウスメーカー7社が各社のスペックに合わせ販売に乗り出すなど、02年度は国内市場で7000キロワット以上をアモルファスハイブリッドタイプで販売するという。 県が福井市の国見岳(656メートル)山頂の森林公園内で稼働させる風力発電所2基のうち、2号機の設置作業が2日、完了した。近く1号機も設置し、今月20日ごろから試運転を始める予定。 子どもたちに環境問題に対する意識を高めてもらおうと1日、鯖江市で「親子新エネルギー教室」(鯖江ファッションタウン推進協議会主催)が開催された。午前、午後の2回に分かれ、計60組、130人の親子が参加した。 環境・開発サミットは2日夜(日本時間3日未明)の閣僚級会合で、「持続可能な開発」に向けた各国の行動プランとなる「実施計画」の全容を正式に決めた。 北海道電力が発表した、風力発電からの電力受け入れに関して行った技術検証の結果によると、同社の電力ネットワークに接続できる風力発電設備の合計出力は25万キロワットまでとなることがわかった。 同社は、すでに接続している約15万キロワットとの差10万キロワットを新規に電力購入する枠として設ける方針という。
シャープは、新庄工場(奈良県北葛城郡新庄町)で太陽電池セルの生産設備を増強し、既存設備と合わせた年間生産能力が従来よりも54メガワット増えて148メガワットになったと発表した。また、八尾工場(大阪府八尾市)に、太陽電池モジュール組み立て設備も新設し、総投資額は約45億円にのぼるという。 日本、欧米などでの需要増に対応するため生産能力を引き上げたもので、設備フル稼働による量産効果、設備投資額抑制などで、同社製太陽電池のコスト低減が進む見込みとのこと。 全国初の県営風力発電所として、岩手県浄法寺町大清水で昨年9月から稼働している稲庭高原風力発電所で、風車の故障が相次ぎ、県の売電損失額が1500万〜2000万円に上ることが分かった。 県は今夏に発電機器を受注した日本鋼管(NKK)に補償を請求するとのこと。 県企業局によると、今年1、3月に1、2号機で風車の出力を制御する「逆変換装置」の不調や風車内の制御データの通信エラーなどの異常が生じた結果、いずれかの風車が故障し、3基そろって稼働しなかった日数は昨年9月〜今年5月で136日に上ったという。
全国で市民共同発電所の設置、運営にかかわる市民団体の代表や行政、企業の担当者、研究者らが一堂に集い、新たなエネルギー利用のあり方を論議する「2002市民共同発電所全国フォーラム」が、8月10、11の両日、大津市山上町のいこいの村びわ湖で開かれることとなった。
市民が共同出資し、太陽光や風力を利用した発電設備を設置・運営する市民共同発電所は、現在は7都府県で、20を超えるという。全国フォーラムはこうした動きを受け、各地の取り組みの現状や課題、また今後の方向性について意見を交換しようと、関西の8団体でつくる「市民共同発電所関西連絡会議」を中心とした実行委員会が主催する。 初日の十日は基調講演などがあり、滋賀県新旭町の海東英和町長や北海道で風力発電を行っている団体の代表ら5人が「拡がりを見せる市民共同発電所」と題してパネル討論、11日は「市民共同発電所のつくりかた」や「自然エネルギーと市民共同発電所」といったテーマで4つの分科会を開く。 トーメンパワージャパン(本社・東京)が釜石市の和山牧場周辺で計画している総出力4万2900キロワットの国内最大級の風力発電事業で、遠野市の貞任牧野農業協同組合は10日、建設を了承した。 貞任、土淵両組合は同社が建設を予定している3牧場のうち貞任牧場(遠野市)と新山牧場(大槌町・遠野市)の各地権者で、土地を賃貸する。計画されている約40基の風車のうち、十数基が遠野市側に建設されるとのこと。
同社は当初、全体で約30基の風車を予定していたが、さらに10基程度の増設を計画。総出力4万2900キロワットに変更はないが、1基当たりの出力を落とすことで機材の大型化を抑え、運搬を容易にするという。
玩具のタカラは9日、ベストセラーミニカーのチョロQをモデルにした、遊び心ある電気自動車「Qi(キューノ)」と「QQ(ナインナイン)」を発表した。 大型ソーラーシステムを導入した沖美町の三高小(92人)新校舎の落成式が8日あり、未来型の校舎の完成を祝った。校舎のソーラーシステムとしては、広島県内一の規模とのこと。
1967年に建てた旧校舎の老朽化で全面改築した新校舎は、鉄筋三階建ての本校舎と西校舎の二棟延べ約三千平方メートル。ソーラーパネルは、本校舎の屋根に162枚、児童に見えやすい玄関のひさしにも8枚設置した。 国道7号秋田南バイパス(8.5キロ)が来年春、全線開通する。旧雄物川に架かる臨海大橋には、東北では2例目となる風力発電を利用した融雪装置が導入される予定とのこと。
風力発電は、カーブのきつい臨海大橋の路面の消融雪装置の電力を賄う予定で、トンネル南口にデンマーク製の風力発電機1基(直径44メートル)を設置し、冬季に日本海から吹き付ける強風で毎時750キロワットを発電する。
風力を用いた融雪工法は国道49号の中山トンネル(郡山市―福島県猪苗代町)に第1号が設置されたが、それと比べると、秋田の発電規模は3倍になり、トンネル内の照明も賄うほか余剰電力は販売する予定とのこと。風が弱い夏場は商用電力も併用される。
富士重工は平成15年度から宇都宮製作所内で、定格出力100キロワットクラスの風力発電システムを、年間10機を目標に生産するとのこと。 富士重工業はこれまで宇都宮製作所内で、航空・宇宙、車両・環境、風力発電システムを手掛けてきたが、カンパニー制導入による事業再編で、14年度で車両事業から撤退、そこで、風力発電事業を航空・宇宙部門からエコ・テクノロジーカンパニーに移管し、車両事業の人員やスペースを活用して生産するという。
NEDOは地域におけるNPOなどの民間団体等が草の根レベルで行う、新エネルギー導入・普及啓発を図るため実施する「導入活動」等を助成の対象として、平成14年7月14日(日)〜平成14年8月30日(金)までに限り、追加募集をすることとなった。
対象となるのは、太陽光発電、風力発電、太陽熱などの導入普及活動で、対象費用の1/2以内を補助することとなっている。
詳しくは、以下のホームページを参照。 三洋電機は、同社の太陽電池の主力であるHIT(単結晶ウエハーにアモルファスを接合した太陽電池)で9月に欧州市場に進出する。 三洋電機は3月に関係会社である島根三洋工業の太陽電池セルの増産投資を終了、現在は年産3万3000キロワットへ拡充している。 シャープは、住宅用太陽光発電システムの02年度モデルを6月25日に発売すると発表した。
太陽電池モジュールの面積を同社従来品よりも約40%小さくして、比較的小規模な住宅にも設置しやすくした。
モジュール価格は多結晶タイプが3万4400―5万400円、高出力の単結晶タイプが4万200―6万2500円。モジュール外形は縦945ミリメートル、横802ミリメートル。標準的な四角形のモジュールは最大出力が多結晶タイプ98ワット、単結晶タイプ102ワット。
パワーコンディショナーには業界で初めて系統別電圧調整機能を内蔵し、価格は23万2000―34万2000円とのこと。
富江町などが出資する五島風力発電(資本金1000万円、江副友計社長)の発電施設が完成し、6月から営業運転を開始した。五島では岐宿町に次いで2カ所目となる。 富士電機はプラスチックフィルムを基板に、表面を樹脂で封止した超軽量アモルファスシリコン太陽電池モジュールの3年間のフィールドテストと信頼性テストで実用化にめどをつけたとのこと。 新東(愛知県高浜市)は、鐘淵化学工業(大阪市)と共同開発した粘土瓦と太陽電池パネルを一体化した太陽光発電用瓦「新東サンブレスAM」を8月から発売すると発表した。 長野県・八ケ岳で、山小屋トイレの浄化対策が進んでいる。
し尿の垂れ流しによる環境汚染は各地で問題化しているが、茅野市は独自の補助制度で対策を後押ししている。 八ケ岳にある茅野市域の山小屋は二十カ所。市は九八年度に浄化槽設置の補助制度を創設。さらに環境省の浄化対策事業が始まると、国補助50%の残りについて三割を上乗せする独自の補助枠も設けた。くみ取り方式を含めた浄化対策は十五カ所の山小屋に達するという。
東北電力が発表した大規模風力発電の落札候補者の一つに、岩手県釜石市橋野町の和山牧場を中心とした事業を計画しているトーメンパワージャパン(東京)が決まった。運転開始は2004年11月を予定し、発電量は4万2900キロワットと、運転開始時点では国内最大の規模になるという。 発電事業は面積約1500ヘクタールの和山牧場を中心に遠野市、大槌町にまたがる一帯で実施。出力1300キロワットの風車33基を設置する。 長野県の行政、大学、企業、非営利組織(NPO)などの各界から16人が参加する「信州・地球温暖化対策研究会」(座長、北條舒正・元信州大学長)は、地球温暖化防止に向けた提言書をまとめた。
温室効果ガスの削減を各国に義務付ける京都議定書の批准承認案が21日午後、衆院本会議で承認・可決され、国会での承認が決まった。 政府は改正推進法に基づき、議定書が日本に義務付けた温室効果ガスの「6%削減」を達成するための「京都議定書目標達成計画」を策定することとなる。 将来的に効果が上がらなければ、化石燃料の消費に課税する「環境税」の導入が検討されるのは必至という見方もあり、産業界には「何らかの規制が盛り込まれるのでは」との懸念の声、あるいは、排出削減を積極的にビジネスチャンスに繋げるべきとの声もあり、今後の動向が注目される。
自然エネルギーを生かした地域発展の可能性を考えようと、県立大福井キャンパス(松岡町兼定島)で、オープンカレッジ講座「自然エネルギーの未来―地域実践との対話から」が22日から始まる。 自然エネルギーをテーマにした講座は、県立大の杉村和彦・学術教養センター助教授をはじめ、モニュメント型風力発電装置を開発した異業種交流組合「プロード」(福井市)の増田頼保さん、木質バイオマスの有効利用について取り組んでいる今立町八ッ杉森林学習センター・マネジャーの田中秀幸さん、「ふくい市民共同発電所を作る会」代表の松尾斗伍郎さん(福井大名誉教授)ら、県内で自然エネルギー普及に取り組む“先駆者”が講師を務める。 今月22、29日、6月12、26日、7月10、24日の計6回実施し、無料。1回ごとの参加や当日参加もできる。申し込みは交流センター(0776・61・6000内線6111)まで。
京都府弥栄町の織物業者が特産の丹後ちりめんを使って製作販売している観光絵はがきシリーズに新観光名所の太鼓山風力発電所が登場し、人気を呼んでいる。 絵はがきのデザインは、経ケ岬灯台や天橋立、伊根の舟屋などこれまでに五十種類を超え、今年一月には「第四十二回全国推奨観光土産品審査会」(日本商工会議所など主催)で最優秀の国土交通大臣賞に選ばれるなどヒット商品になっているという。
サッカー・ワールドカップ(W杯)で、国内10か所の開催地が、雨水や再生紙の活用、太陽光発電施設の設置、低公害車の採用など、環境への配慮に知恵を絞っている。 環境省の調べなどによると、開催地の主な取り組みでは、横浜市など7開催地が芝生の散水やトイレに雨水を利用。2開催地がシャトルバスに低公害車を導入し、ガイドブックやごみ袋への再生紙・再生品利用も4開催地で行われている。また、太陽光発電施設の設置(埼玉県)や、生ごみ処理機で作った肥料の使用(札幌市)などもあるという。 一方、韓国は韓国では「グリーン・ワールドカップ」と題したガイドラインを策定、国を挙げて環境対策をPRしており、W杯は環境への取り組みを世界にアピールするチャンスとして、競技場建設から国民の環境意識向上までを網羅したガイドラインを国が策定したり、NGO(民間活動団体)を中心に「会場へは公共交通機関を使おう」と呼びかけるキャンペーンを展開しているとのこと。
アサヒビール(本社・東京都)が南足柄市怒田(ぬだ)に、99年12月から建設を進めていた「神奈川工場」が完成し9日、同工場で竣工(しゅんこう)式が行われた。 神奈川工場の敷地面積は約41万平方メートル。総工費約350億円が投じられ、年間15万キロリットル(大瓶換算で約1200万箱)の生産能力がある。同社の主力製品である「スーパードライ」を生産、東京都内や神奈川、山梨両県に出荷するという。 廃棄物再資源化100%の実現など、環境保全面での取り組みも進め、工場で使用する電力の約2割に当たる年間330万キロワット時の電力を風力発電でまかなうという。 工場内にはビール園のほか、南足柄市商工会の運営で、地元特産品を直売する「物産館あしがらの里」を併設。ともに7月1日、オープンする。同時に、工場見学もスタートさせる。工場見学は1月から予約受け付けを開始しており、すでに約5000人の予約があるという。
太陽電池業界は世界最大手のシャープが年内に年間200メガワットまで生産能力を増強するなど拡大基調にあり、今後のシェア争いが注目されてる。 増産するアモルファス太陽電池のうち、安価なアモルファス単体は海外向けに、発電効率の高い薄膜多結晶とのハイブリッドタイプは国内向けに出荷し、それぞれ10メガワットずつを生産するという。 玩具メーカーのタカラは、ユニクロを展開するファーストリテイリングと提携し、今秋発売予定の電気自動車を、ユニクロ店舗網でも販売する方針を明らかにした。 全国に500以上あるユニクロ店舗網のうち、大型店70店舗を中心に、200店舗程度で販売したいという。価格は100万円程度を予定している。 大和ハウス(大阪市北区)は4月27日、太陽光発電システムを搭載した戸建住宅 太陽光電池モジュールをあらかじめ生産工場内で屋根パネルに取り付ける「プレセットPVシステム」の採用によって、約40%のコストダウンを実現、本体工事価格が44万円台からという価格が可能となった。 宮崎県北郷町は今年度から、住宅用太陽光発電システムの設置に最高30万円を補助する新エネルギー助成事業を始めた。 補助額は出力1キロワット当たり10万円。住宅用システムの出力が通常3〜4キロワットであることから、最高3キロワットまで助成する。国の補助も今年度上半期は1キロワット10万円。3キロワットのシステムを設置した場合、両方合わせて最高60万円の補助を受けられることになる。
東京電力は、3月8日から行っていた事業用風力発電の入札の応募結果を発表した。募集対象は出力2000キロワット以上の風力発電設備で、計3万キロワットの募集枠に5件、5万4500キロワットが応募した。 環境省の補助を受け、総工費約7500万円で昨年8月に着工していた。 発電能力は、最大で毎時二十キロワット。年間の発電電力量は約二万キロワットになる見込みで、一年間に庁舎で使用される電力約二百五十万キロワットの0・8%をまかなう。 市役所に設置された充電スタンドは、庁舎の屋上に設けられた約8平方メートルのソーラーパネルで発電した電力を利用し、同時に5台まで充電できる。 発電した電気は都内の企業100社に販売する計画で、市民と企業が一体となって風力発電を後押しする世界初の試みとなる。 建設予定地は、江東区の臨海副都心の沖合側で、4億3000万円、高さ73メートルの風車(出力1000キロ・ワット)を2基建て、一般家庭800軒分の電気を発生させるという。 同案では、政令で定める新エネルギーに「廃棄物発電」を含めた。これまで同発電に対しては、市民団体などから「割安の『ごみ発電』が増え、自然エネルギーの普及が妨げられる」「二酸化炭素排出量が増え、地球温暖化防止に逆行する」との批判が出ていた。 法案の正式名は「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法案」。 一方、超党派の国会議員で組織する「自然エネルギー促進議員連盟」(会長・橋本竜太郎元首相)は、廃棄物発電の乱立を防ぐため、木くずなどを活用する「バイオマス発電」に範囲を限ることなどを提案しているが、経産省は法案の運用で対応することを検討しているという。
2号機は、4.38キロワットの発電パネルを同市の会社員宅の屋根に設置した。先月23日には出資者らがパネルの設置作業を見学。今月初めから発電を開始した。 日本3大局地風の一つと言われる愛媛県東予地域の「やまじ風」を利用する風力発電所を、東京の民間会社2社が計画していることが、7日わかった。 三重県磯部町恵利原の県企業庁志摩水道事務所磯部浄水場に太陽光発電設備が完成、6日から発電を開始した。計画最大出力は150キロワットで、東海地方の公共施設への導入としては最大とのこと。 静岡県竜洋町は新年度、竜洋海洋公園内にローター(羽根)の直径が80メートル、定格出力1,900キロワットという世界最大級の風力発電施設を建設する計画とのこと。 新年度一般会計当初予算案に施設建設事業費として5億1千5百万円を計上。4月にも風力発電のフィールドテスト事業をNEDOに再申請、事業採択されれば、建設事業費の半分が助成される見込み。 米複合企業大手ゼネラル・エレクトリック(GE)傘下の発電事業部門、GEパワーシステムズは、経営破たんした米エネルギー大手エンロンの風力発電部門、エンロン・ウィンドを買収することを発表した。 エンロン・ウィンドは、風力タービンメーカーとしては世界7位、米国内2位。年間売上高は、エンロンに買収された1997年の5000万ドルから、2001年には7億5000万ドルに膨らみ、黒字を維持している。 佐賀県は2002年予算として、重点施策・新世紀プロジェクトとして、省エネと県民への啓発とを目的に、唐津と鳥栖の総合庁舎への太陽光発電システム設置費1億961万円を計上した。 越谷市は10月から市役所庁舎で、風力発電で作られる電力を購入することを決めた。 試算では、二酸化炭素(CO2)の削減量は年間357トンで、市の温室効果ガス削減計画によると、5カ年(01年度〜05年度)のCO2削減目標は、累計で5%605トンとなる。 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)では、産業分野等における太陽光発電導入の有効性の実証と、本格的普及にむけたシステムの標準化および多様な導入形態への対応を目的として、平成14年度産業等用太陽光発電フィールドテスト事業(共同研究事業)の公募を2月12日より開始した。 応募締め切りは、平成14年4月19日(金)までとのこと。 太陽光発電など省エネの工夫を凝らした生活協同組合の配送センターが大阪府寝屋川市に完成した。同配送センターでは、屋根一面を覆う太陽光電池で最新の技術によって従来より発電効率が、30%アップし平均的家庭の10軒分の発電が可能とのこと。 この配送センターは、大阪市と北河内7市をエリアとする生活協同組合が建設したもので、総工費およそ2億5千万円。 石川島播磨重工業は、NECの子会社アネルバ(東京都府中市)から、太陽電池用プラズマCVD装置技術を取得し、太陽電池製造装置事業に参入することを発表した。 日本の太陽電池市場は、国の方針では現在の22万キロワットを10年後には500万キロワットへ拡大することとなっている。 同装置は従来方式と比べ、高圧力・高周波の領域で運転することにより、高速で高品質の成膜を可能にしており、大型化と量産化にも向いているとのこと。 福井市の市民団体「ふくい市民共同発電所を作る会」(代表・松尾斗伍郎福井大名誉教授)は、太陽光発電システムについての理解を深めるため、19日、福井市大手の県民会館で、シャープ、三洋電機など太陽電池メーカー五社の担当者を招いて、学習会を開いた。 担当者は「発電した電力を、電力会社に売ることが可能で、約10年で設置費用を回収できる」などと太陽光発電の利点や技術力をアピール。約50人の出席者からは、耐久性や設置費用、積雪時の発電能力などについて質問が出て議論がなされた。 「ふくい市民共同発電所を作る会」は市民約30人が出資して、2000年10月に、福井市半田町に共同太陽光発電所の1号機「文殊山」(出力3.45キロ・ワット)を設置した。 三菱電機は住宅のリフォーム需要をテコに太陽光発電装置を拡販する。 三菱電機は2003年3月期から飯田工場(長野県飯田市)での太陽電池の生産量を現在の2倍の年間25メガ(メガは百万)ワットに増やすとのこと。 シャープは、太陽電池の今年の増産計画を発表した。7月には、太陽電池の生産を現行の1.6倍の年間148メガワットに拡大し、年末までに200メガワット(現行のほぼ2倍)に増やす。 シャープは太陽電池生産量で現在世界第一位。大幅な増産で、2位の京セラなどを引き離したいとしている。 三洋電機は、設立五十周年の記念建造物として、巨大太陽光発電システム「ソーラーアーク」(岐阜県安八町に建設)を来年4月から本格発電を開始すると発表した。 発電した電気料金相当額を原資として、02年4月には「三洋エコ基金財団」を設立して、地球環境保全活動にあてるという。 ソーラーアークでは、昨年秋に発覚した太陽光発電システムの不良品販売問題で回収した出力不足の太陽電池を全面使用し、「問題を真摯に受け止め、風化させない」ための決意という。
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