自然エネルギーに関する最新の話題

 このページは、太陽電池発電、風力発電、その他の自然エネルギー関連の最新の話題をトピック的にまとめたものです。 
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<2003年のトピック>


                                                                                                    

2003-11-16 市民立共同発電所設置目指し、寺の屋根で太陽光発電

 山梨 県内初の市民立共同発電所設置を目指し活動しているNPO(非営利組織)「みど りの学校」(甲府市宮原町)は、甲府市国母8の法光寺(竜沢泰孝住職)の屋根に太陽光発電パネル20枚を設置した。02年8月の発足以来、 200社以上の県内企業に協賛を呼びかけるなどの苦労が実ったもの。
 パネル設置費用は約300万円。みどりの学校は寄付の呼びかけとともに、県から NPOの認定を受けて経済産業省所管の外郭団体「新エネルギー・産業技術総合開発 機構(NEDO)」から設置費用の半額支援を取り付けるなど、活発に活動を展開した。
 9企業・団体と70人の個人からの寄付も得て、費用が集まった。 パネル全体の最大発電量は3キロワット。1年間 に二酸化炭素1・2トン分の排出を抑制する効果があるという。
 みどりの学校は今後、発電パネルをテストして売電設備を整え、来月の完工式に備える。今後、自治体と協力し、公民館などにパネルを設置したい考えで、売電して得 た利益は次の発電所の設置などに使用する予定とのこと。


2003-11-15 太陽光発電設置へ環境NPOが募金呼び掛け

 熊本市の環境NPO「環境ネットワークくまもと」は今月、福岡市の「再生可能エネルギー推進市民フォーラム(REPW)」と共同で、太陽光を 利用した県内初の市民共同発電所を設置する「かんくまおひさまプロジェクト」を始 めた。設置費の一部に市民の寄付を募っている。

 プロジェクトは化石燃料を用いず、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を排出しな い自然エネルギー発電を県内に広めようと始まり、NEDO(新エネルギー産業技術 総合開発機構)から「新エネ・省エネ非営利活動促進事業」に認定された。
 太陽光パネルは熊本市四方寄町の北部病院の屋上に設置し、年間1万キロワットを 発電する。二酸化炭素の排出量を6600キログラム(約5世帯分相当)削減できる 。発電した分は同院で使用される。
 設置費は総額約1000万円。国などから補助を受け、残る300万円について、 基金「グリーンファンド」を設立し一口3000円で市民カンパを募るという。
 問い合わせや申し込みは、同ネットワーク事務局(096・360・0539)ま で。


2003-11-15 ニチメンが海外の風力発電事業から撤退

 ニチメンは、不採算となっていた海外の風力発電事業から全面撤退すると発表した。カナダの事業につ いては、この事業の融資団に売却することで契約を締結し、英国での事業は 既に売却を済ませた。これにともない、関連する子会社4社を解散するとしている。


2003-11-13 滋賀県民共同出資型の太陽光発電施設の出資者を募集

 滋賀県の外郭団体、淡海環境保全財団(滋賀県大津市)は、野洲町行畑の野洲高に設置する県民共同出資型の太陽光発電施設の出資者を募集している。
 1人1万円を出資し、 県内産の野菜との引換券を2000円分ずつ5年間にわたって受け取ることができるという。
 地球温暖化防止に広く関心を持ってもらうため、同財団が初めて実施するもので、野洲高 の屋上に10キロワットの発電施設を設け、一般家庭の約2・5戸分の電力を2004年度から本格的に発電する。発電された電気は、同高で使用し、節約された電気代を出資者に還元するという。

 施設の設置費用は約1300万円で、半額を新エネルギー・産業技術開発機 構(NEDO)、500万円を県、50万円を民間基金の助成でまかない、残り10 0万円を県民が出資する。  募集する出資者は、県内に在住または通勤、通学する18歳以上の100人。応募 締め切りは来年1月30日。出資者に支給する引換券と県の環境こだわり農産物を交 換する協力店も募っているという。問い合わせは同財団Tel:077(524)7168。


2003-11-10 日本の洋上風力発電が瀬棚港内で試運転

 北海道檜山管内瀬棚町が瀬棚港内の東外防波堤付近で建設していたの「洋上風力発電風車」2基が完成し、5日、1号機の試運転を始めた。2号機も近く稼動し、来春から 本格運転するという。

 洋上の年間平均風速が7.9m/sと陸上より大きいことに着目し たもので、洋上発電は全国で初めて。 防波堤の上だと強度が足りないため、防波堤内側の海底に基礎コンクリートを打ち込んで土台を構築し、海面からの高さ40 メートルの柱にデンマーク製の3枚羽根(直径47メートル)を取り付けた。
 陸上の変電所も含めた総工費は約6億7800万円、出力は1基600キロワット、2基合 計1200キロワットで約1000世帯分の電力に相当するされ、全量を北電に売電予定とのこと。


2003-11-2  シャープが欧州で太陽電池を生産-需要増に対応

 シャープは来年3月をめどに英国の子会社で欧州向けの太陽電池パネルの生産を始める、と発表した。
 ドイツをはじめ欧州各国で家庭用の太陽電池の需要が増えており、その対応が狙いで、生産能力は年間20メガワット。販売が増え次第、増強する方針とのこと。
 太陽電池の部品は日本国内で生産、英国の工場で組み立てる。 海外での生産は米国に続き二番目となる。 また、欧州ではこれまで相手先ブランドでの生産(OEM)を通じての販売が多か ったが、今後は自社ブランドでの販売を強化するとのこと。


2003-10-31 京セラが太陽光パネルを欧州・メキシコで現地生産 

 太陽電池生産量で世界3位の京セラは1日、来年後半にメキシコと欧州で、太陽光発電システムの主要部品である太陽電池パネルの生産を始める方針を固めた。
 中国・天津でのパネル生産開始も決まっており、これで日・米・欧 ・中の4極生産体制を他メーカーに先駆けて確立。世界最大手のシャープ、2位のBPソーラーグループ(米国)を追う。

 現地生産したパネルはそれぞれ需要拡大が著しい米国、欧州へ出荷する。現在はパネルを日本から輸出しているが、市場に近い場 所で生産するほうが供給しやすく、物流費も削減できると判断したもの。
 滋賀八日市工場(滋賀県八日市市)で造った太陽電池を輸出し、京セラグループの 現地工場に新設した生産ラインでパネルに組み立てる。欧州の年間生産能力は将来、 一般住宅用で約1万戸分に当たる3万キロワットを見込むという。


2003-9-30 愛媛・瀬戸町佐田岬半島に風車11基完成

 四国西端の佐田岬半島中央部にある愛媛県瀬戸町で、同町と三菱重工業が出資 する第三セクター「瀬戸ウィンドヒル」が風力発電事業を行う風車11基が完成し、 しゅん工式が行われた。
 建設地は、瀬戸内海と豊後水道に挟まれた平均標高約330メートルの高原地帯を利用したもの。 風車は支柱の高さ約50メートル、羽根の直径約61メートルで11基の合計出力 は計1万1000キロワット。
 中四国では最大級で年間発電量は2900万キロワ ット時をとなり、四国電力への売電で年間3億3000万円の売り上げを見込んでいるという。 10月1日に営業運転を開始する予定。  


2003-7-24 日大が風速1mで発電できる小型風力発電装置を開発

 風速がわずか1メートルでも発電できる小型風力発電装置を日本大学生産工学部が開発したと発表した。風向きに関係なく、実験では風速1メートルで1時間に6ワットを発電したという。  

 これまで風速2メートル程度の風でも発電する装置は、神鋼電機や東海大学が発表している。日大の新型風車「シグナス・ミル」は、垂直に立てた軸の周囲に縦1メートル、横28センチのアルミ製の羽根5枚を装備。従来は水滴のような形だった羽根の断面を、「つ」の字の形にすることで回転効率を20%アップさせたという。
 騒音も少なく、都市のビルや市街地の交通標識などでの利用を想定して1台20万円以下の価格を目指すとのこと。


2003-7-20 炭素税の環境省原案が判明

  環境省が地球温暖化防止のため2005年に導入を目指している炭素税(環境税)の原案が明らかになった。税収の一部は、自治体の温暖化対策を促進するために地方財源とするという。

 また二酸化炭素(CO2)排出量の増加が著しい民生部門対策として省エネ住宅の新築助成や省エネ型家電への買い替え促進、運輸部門向けには低公害の燃料電池自動車の普及などに活用するという。
 炭素税は石油など化石燃料の炭素含有量に応じて課税する新税で、温暖化対策推進法で自治体にも対策が義務付けられているが、費用は大半を自前で賄っている。このため新税は、税収の一部を地方税か地方譲与税、地方交付税の形で自治体の一般財源とする必要があるとしている。

 原案は25日の中央環境審議会(環境相の諮問機関)専門委員会に報告。専門委員会で詳細をさらに検討し、制度の骨格を詰めるという。    


2003-7-4 ヤマハが2輪向け初の燃料電池開発、メタノール型で

 ヤマハ発動機は、世界初の2輪向け燃料電池を開発した、と発表した。メタノールと水を化学反応させて発電する「メタノール型」と呼ばれる方式。2輪車向けの燃料電池開発では、水素を燃料とする「水素型」の開発を進めている一部ベンチャー企業もあるが、メタノール型は水素型より小型にできるため、2輪車に適しているという。

 ヤマハが発表したのは、約40センチ四方の燃料電池。この電池を搭載した市販車の開発時期については、未定としている。現在研究中の小型試作車は、5−6リットルの燃料で約200キロを走行でき、ガソリンスクーター並みの燃費となっているという。


2003-7-2 NECが燃料電池内蔵型ノートパソコンを開発

 NECは、燃料電池内蔵型ノートパソコンを開発したと発表、試作機を公開した。同社は、2004年中の実用化に向けて研究開発を加速する予定とのこと。

 試作機は総重量が2キロ、電池総重量900グラムで、平均出力が14ワット、最大出力24ワット。小型化・高出力を実現した。開発にはナノテクノロジー(超微細加工技術)が応用されているという。試作機の動作時間は約5時間だが、今後2年間で、40時間までの延長を目指すという。


2003-6-28 宮城県北郷町の住宅用太陽光発電助成が好評

 北郷町が宮城県内の自治体で唯一実施している住宅用太陽光発電システム助成制度(新エネルギー助成事業)は初年度の02年度、申請7件で計200万円を交付した。制度導入前は年間2、3件だったが、助成で自己負担が軽減され2倍以上に伸びたという。

 国の助成制度に応募し、交付額(02年度は1キロワット10万円、今年度上期は同9万円)が決まった町内居住者を対象に、町が出力1キロワット当たり10万円を上乗せ助成する。住宅用システムは通常3、4キロワットのため30万円が上限。3キロワットシステムを設置した場合、助成額は国と合わせて最高60万円になる。7件のうち6件は限度額の30万円、1件は20万円を交付したとのこと。


2003-6-26 神鋼電機が垂直軸型の小型風力発電機を開発

 神鋼電機(東京都江東区)は航空・宇宙分野の技術を応用して、日本の風況に最適、かつ低価格な家庭用小型風力発電装置を開発したと発表した。垂直軸方式を採用し、いかなる方向の風に対しても風向制御が不要で、かつシンプルな小型風力発電機とした。

 新型風車は風切り音もなく、回転していても静止状態とほとんど変わらぬほど静かで密集地での設置にも向いているとのこと。

 最大320W〜1800Wの発電能力を有する4機種を開発、システム本体価格は20〜30万円台が中心となる予定で、発売時期は本年10月頃を予定しているとのこと。


2003-6-12 2010年ゴビ砂漠で低コストの太陽光発電が可能!?

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)を中心とする研究グループは、中国のゴビ砂漠で太陽光発電を行えば2010年ごろには、現地の電気料金に近いコストで発電できるとの試算結果をまとめた。

 同研究グループは、太陽電池パネルが10年には1ワット当たり100−150円程度まで下がると想定し、中国側で2平方キロにわたってパネルを設置した場合を試算した。
 その結果、出力は10万キロワットで、現在の現地での発電コスト1キロワット時当たり約20円に対し、約7円に抑えられることが分かったとのこと。
 中国の現在の電気料金は同5円で、日本の石炭火力の発電コスト(6円50銭)並みという。  


2003-5-22 太陽光発電や雨水再利用のエコスクールが完成

 静岡県三島市谷田の同市立錦田小学校で、太陽光発電や雨水を再利用するシステムを備えた新校舎落成式が20日、行われた。
 環境などに配慮した同市内初の「エコスクール」。校舎そのものが環境教育の教材になるため、同校は校舎を通じて自然や環境の学習を推進していくという。

 新校舎は鉄筋3階建てで、今年3月に完成、特徴は屋上に設置したシリコン製の発電パネル180枚。太陽光を使って発電することができ、4月は1日平均で100キロワットを発電した。学校全体の電力使用料は、1日平均730キロワットだが、学校が休校する土、日曜日の発電分を電力会社に売り、1カ月間で約8000円の”売上”があったという。

 また、校舎屋上などに降った雨は、地下に設置した100トンの貯水タンクに入れ、この雨水をトイレの洗浄水などに使うこともでき、発電量と雨水の使用量は、校舎正面玄関内にある電光パネルで表示されるため、学習データとしても使用できるとのこと。 


2003-5-20 IEA国際会議が大阪市で開幕

 太陽光発電に関する政策や市場拡大について議論する「国際エネルギー機関(IEA)太陽光発電システム国際会議2003」が19日、大阪市北区の大阪国際会議場で始まった。
 約20カ国の太陽電池メーカーや学界などから計約250人が参加して2日間にわたり、太陽光発電を普及するためのコスト低減など技術的課題や、国際協力の在り方を討議する。
 基調講演した京セラの稲盛和夫名誉会長は、日本での太陽光発電導入が「一般市民の意識が経済効率優先で、政府の補助金も減少傾向のため、必ずしも目標とする普及レベルに達していない」と指摘する一方、「地球環境に貢献するように人々の意識が変われば、普及は進む」との見方も示した。


2003-5-17 世界の風力発電量が28%増  

 米国風力エネルギー協会(AWEA)は14日までに、2002年の世界の風力発電総容量が約3113万キロワットとなり、前年比で28%増加したとの調査結果をまとめた。
 国別ではドイツの1200万キロワットが最高で、スペイン、米国の順。日本は41万5000キロワットで、中国に次いで10位。
 米国内では今後も大型の風力発電施設の建設計画が相次いでおり、今年末の発電総容量は前年比25%増の600万キロワット超になる見通しとのこと。AWEAは「風力発電は世界で最も急成長しているエネルギー源になっている」としている。
 AWEAによると、米国内では136基の風車を備え、世界で3番目に大きな風力発電基地となる発電所が年内にニューメキシコ州で運転を始める予定とのこと。


2003-5-16 香川県飯山高校に風力・太陽光併用発電機設置(環境考える教材に)

 香川県飯山町の県立飯山高校にこのほど、県内の公立高校で初の風力・太陽光併用発電機が設置された。環境教育に取り組む同校は、生きた教材として活用できればと期待している。

 同校は総合学科の環境デザイン系列と看護科を中心に、昨年度から「飯山高校環境プロジェクト」で環境教育への取り組みを開始。その一環として、大社教育文化振興財団の助成金など計約90万円をかけて、同校0号館(3階建て)の屋上に4月に設置した。
 発電機は高さ3・5メートルで、プロペラの直径は約1・2メートル。縦50センチ、幅1・5メートルのソーラーパネルによる太陽光発電機と合わせて最大600ワットの電力を発生する。電気は蓄電池にためられ、同館1階の外に設置された夜間照明用の水銀灯の電力として利用される。

 今後、生徒の手で年間の風力や太陽光による発電量を測定する計画という。


2003-4-24 シャープの新太陽電池パネルが発売

 シャープは21日、太陽光発電の変換効率を向上させ、屋根への設置面積を同社従来品の約4分の3に縮小した住宅用パネル「サンビスタ」の新製品を5月15日発売すると発表した。
 3キロワットの太陽光発電システムの場合、設置面積は従来品の23.1平方メートルに対し、4分の3の17.3平方メートルになる。価格は工事費を除いて240万円で、1キロワット当たりでは従来品より約30%割高とのこと。


2003-3-20 伊勢湾に風力発電施設を計画

 名古屋港管理組合は、地球温暖化対策の一環として、風力発電施設2基を愛知県知多市の埋め立て地「新舞子マリンパーク」内に建設すると発表した。
 同組合の計画では、海風を利用して年間発電量は約830世帯の使用量に相当するとされ、約300万キロワット時を中部電力に買い取ってもらい、年間3300万円の売り上げを見込んでいるという。
 1基あたりの出力は850キロワットで、従来の発電に比べ、年間で約1000トンの二酸化炭素削減効果があるという。総事業費は約4億5000万円で、2004年度中の完成を目指す。  


2003-3-3 青森・鯵ケ沢で市民風力発電所が運転開始 

 一般住民からの出資を募り、青森市の特定非営利活動法人(NPO法人)「グリーンエネルギー青森」が青森県鯵ケ沢町に建設した「あおもり市民風力発電所」が28日、営業運転を開始した。NPO法人の風力発電は北海道浜頓別町に続き国内2例目となる。

 同発電所は高さ65メートルの支柱に長さ35メートルの羽根を3枚取り付けた風車1基で構成。年間発電量は約1100世帯の1年分の電力に相当する約370万キロワット時となる。昨年11月に着工し、2月中旬から試運転をしていた。

 発電した電力は今後4年間、1キロワット時14円で東北電力に販売されるとのこと。


2003-2-28 三菱電機が多結晶太陽電池を英社へ供給

 三菱電機は太陽光発電システムの海外市場増強に対応して、世界第2の太陽電池メーカーである英BPソーラーと提携、BPソーラー向けに京都製作所(京都市)で多結晶太陽電池のOEM(相手先ブランド)生産に乗り出した。

 多結晶太陽電池の生産を年3万5000キロワットへ拡充し、03年以降は5万キロワットへとさらに増強していく中で、ドイツを中心とした欧州や米、さらに中国市場に対応、BPソーラーとの提携で海外市場の強化を行ういう。

 三菱電機は01年には生産規模が2万5000キロワットだったのが、この1月からは3万5000キロワットへ拡充、京都で無鉛ハンダモジュールの1万キロワットの生産に入っているとのこと。


2003-2-26 東北電力が風力発電10万KW分入札で事業者選定

 東北電力は、03年度に募集する10万キロワット分の風力発電プロジェクトの事業者選定を入札で行うことを決めた。3月7日に説明会を開くという。

 RPS法の施行を受けた新規風力発電からの電気の購入については、北海道電力が電力分と環境の価値分の2段構えで実施し、抽選で決めることとなった。

 北海道電と同じRPS法に基づいた新エネルギーの導入枠以上を確保している東北電は、10万キロワット分を従来通りの入札を実施し、環境の価値分は自ら他の電力会社などへ販売する方式で対応するという。


2003-2-22 太陽光発電で環境学習(山梨県都留の保育園で)

 都留市桂町の東桂保育園(矢羽正子園長)は太陽光で発電する太陽電池パネルを園舎の屋根に設置、省エネに取り組んでいる。

 同保育園では新エネルギー財団の助成を受けて園舎本館と別館の屋上にパネル型の太陽光発電装置を設置、1月から稼働させている。1日あたり平均約22キロワットの電力を発電し、保育園で1日に必要とする電力の3分の2程度をまかなっているとのこと。

 休園となる土、日曜日の発電量は東京電力が買い取っている。同保育園では設置した発電装置を利用して市内の小中学生や地域住民を招いて環境保護をテーマに太陽光発電の仕組みなどの勉強会も開いている。


2003-2-21 埼玉県久喜市に大規模太陽光発電システム完成

 久喜市が新エネルギー導入事業の一環として市内2施設で工事を進めていた太陽光発電システムが完成し、2月から稼働した。昨年度、2カ所で稼働しており、計4カ所となる。新年度はさらに久喜小学校体育館と市総合体育館に設置する計画である。

 システムが稼働したのは、青毛の「ふれあいセンター久喜」と、六万部の「ふるさと農園久喜・緑風館」。年間発電量は2カ所で約3万5080キロワット、これを環境省が定める温室効果ガス排出係数で換算すると、二酸化炭素排出量を年間約12トン削減できるという。事業費は計約6400万円とのこと。


2003-1-29 三洋電機が太陽電池の新生産拠点を設立

 1月29日 三洋電機は、大阪府貝塚市に太陽電池の新生産拠点を設立すると発表した。  
 2004年1月から稼動を開始し、2004年度に年産60メガワット、2005年度に120メガワットに拡大する。総投資額は45億円の見込みとのこと。

 三洋独自のハイブリッド型太陽電池”HIT太陽電池”の売上高は100億円となる見込みだが、2005年度には4倍近くとしたいとした。なお、アモルファス等その他の太陽電池も含めた太陽電池事業全体の売上高は、2002年度は150億円程度の見込み。

 現在の売上高のうち国内向け売上高が9割、海外が1割といった比率となっているが、2005年度には海外の比率をやや引き上げ、国内を4分の3、海外を4分の1としたい、との方針も示された。

 国内の住宅用太陽電池市場における同社のシェアは、シャープ、京セラに次いで15%程度となる見込みだが、2005年度には18―20%程度まで若干引き上げることを目指すという。

  


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